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☆ 思春期もお口の状態に注意☆
2022.03.05
こんにちは。Mid Dental Clinic 院長の波戸です。
前回は比較的高齢者について記載しましたが、今回は思春期の若い方に向けたブログを書きたいと思います。
思春期のお子さまがいらっしゃる保護者の方もお目通しいただけますと幸いです。
■思春期性歯肉炎
小学校高学年から中学生のころに迎える思春期。
この思春期の頃にみられる歯肉炎があるのはご存知でしょうか?
そもそも歯肉炎とは、歯周病の中でも初期の段階で、歯ぐきに炎症が起きている状態を指します。
症状としては「歯ぐきが腫れる」「歯ぐきから血が出る」といったことが挙げられます。
その中でも、思春期に見られる症状を「思春期性歯肉炎」といいます。
そのままなのですが、思春期のお子さまの歯ぐきが腫れたり、歯みがきの際の刺激で歯ぐきから出血したりする歯肉炎です。
どれくらいの割合でこの症状が出るかと言いますと、思春期のお子さまの約20%、5人に1人がなっていると言われております。
■思春期性歯肉炎の原因は?
○ホルモンバランスの変化による影響
思春期性歯肉炎に関連するのが、ホルモンバランスの変化と言われています。
特に女性ホルモンは歯肉炎を助長するとも言われ、男子より女子の方が起こりやすい傾向にあります。
一般的な歯肉炎の場合は歯磨きができていないことが多く挙げられますが、思春期性歯肉炎の場合はきちんと歯を磨けていても起こることがあります。
○生活習慣による影響
友達と自宅外でファストフードやお菓子を飲食したり、部活動や塾などで帰宅が遅くなったりと、食生活や生活習慣の変化も思春期性歯肉炎のリスク要因となります。
■思春期性歯肉炎の症状は?
思春期性歯肉炎の症状は成人の歯肉炎と同じく、歯ぐきの腫れや歯みがきの際の出血です。
症状がひどくなると、口臭やお口の中のネバ付きなどの違和感も感じるようになります。
■思春期性歯肉炎の治療法は?
思春期性歯肉炎では歯ぐきの腫れや出血、口臭などが気になるようになった場合、成人の歯周病と同様にプラークコントロールを中心とした治療を行います。
歯磨きができていないような場合は、磨き残しのあるところを染め出ししたり、
歯ブラシだけでなくデンタルフロスなどの適切な使い方を説明したりと、磨き残しがないような歯みがきができるよう指導します。
奥歯の裏などの歯磨きがなかなか上手くできないところや、歯ブラシでは取り除けない歯石などは専用の器械を使ってきれいに磨きます。
思春期性歯肉炎は、ホルモンバランスの影響を受けてはいますが、こうした治療を適切に受けていれば、ほとんどは改善していくものです。
上記で概要をまとめましたが、
思春期性歯肉炎はホルモンバランスの影響を受けて起こる傾向があり、普段から歯磨きの習慣がある方でも起こりうる歯肉炎です。
日常の生活習慣を見直すことはもちろん大事ですが、少しでも歯ぐきの腫れや出血がある場合は早めに歯科医院を受診してみてください。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。